スタッフ遠藤の夏休みの自由研究② 【痛みなく走るために編】

スポーツ科学を大学で専攻しているスタッフ遠藤が、夏の自由研究と題して自転車の悩みを解決できないか考えていく連載コラム！

前回の第一回目を想像していたよりも多くの方にご覧いただけました、ありがとうございます！！
https://sbcbicycle.com/ct/1940225-2/
☝前回の第一回目コラムはこちら

のこり三回のコラムも普段のライドに役立つように、力を入れて作成するので是非ご覧ください…！

第二回目は「痛みなく走るために出来ること」について考えていきます。
ロードバイクに限らず、自転車に乗っているとお尻が痛くなったりして、長時間走行するのが大変になってしまうことは、よくあると思います。深い前傾姿勢をとるスポーツバイクだと特によく起こり、あざみ野店でもよくご相談いただきます。そこで今回は、サイクリストの最大の敵と言っても過言ではない、「ライド中の痛み」をテーマにして、前回と同様に体の構造の視点から考え、トレーニング方法にも触れていきたいと思います！

【ライド中に痛みが出やすい箇所】
まず、ライド中に痛みの出やすい箇所を三つに絞って紹介し、その原因のついて考えていきます。

①肩

スポーツバイク特有のハンドルの位置が低く、前傾姿勢をとることに慣れていないと特に起こりやすくなります。上半身の重量を体幹部で安定して支えられずに、ハンドルに腕を突っ張るようにして上半身を支えようとすることで、ハンドルからの衝撃をダイレクトに受けてしまうことが原因だと考えます。

②お尻

今までよりも長い距離を走るようになると起こりやすいトラブルで、多くの人が経験したことがあると思います。お尻が痛くなる主な原因として、ママチャリなどのシティサイクルと同じ感覚でサドルにドカッと座ってしまうことが考えられます。ロードバイクはサドルよりもハンドルの位置が低く、深い前傾姿勢をとるため、シティサイクルと異なりサドルにしっかり腰掛けるのではなく、上半身の体重は上半身の力で支えないとお尻に上半身の体重が集中してしまい、痛みが出てしまいます。
（上半身の重量は体重の約70%を占めています。そのほとんどをサドルの狭い面に集中させていれば、痛みが出てしまいますよね…）

③腰

原因は①や②と同じで、上半身の重さを上半身（体幹部）の力で支えられていないことだと考えます。
①や②と異なるところは、ハンドルにもサドルにも過剰に体重がかかっていなくても起こりうることです。ハンドルやサドルに寄りかかっていなくても、体幹部で支えられず、腰を過剰に曲げていると腰椎（腰のあたりにある背骨）に負荷がかかり、痛みが出てしまうと考えます。

【原因の共通点】
①～③の痛みが出やすい箇所の紹介と、その原因を考えてきました。ここまで読んでいただくと、痛みが出る原因が似ていることに気づいていただけると思います。①～③の原因のうち下線部の内容が、「上半身の重量を体幹部の力で支えられていない」という事で共通しているんです。つまり、上半身の重量を体幹部の力で支えられるようになれば、①～③の痛みが出ることはなくなると言えます。

じゃあ具体的に体幹部の力で上半身を支えるってどういうことなのか…

【体幹で支えるという事】
体幹部の力で上半身の重量を支えるために重要になるのが、腹部にかかる圧力である「腹圧」をかけることです。腹圧は、主に手では触れない奥の方にあるお腹の四つの筋肉（横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群）でお腹の内部に圧を加えることで起こります。この腹圧を高めることで上半身の重量を支えることが出来ます。
（プロの自転車競技の選手は、腹圧をかけることに長けていて、お腹に樽でも入っているんじゃないかってくらい膨らんでいるときがあるので、レースの中継を見ることがあれば注目してみて下さい！）

【腹圧を高めるトレーニング】
腹圧を高めることが出来るようにするトレーニングは、お腹の力を使って空気を取り込み、圧を高める作業を仰向けになって行うドローインが有効だと考えます。腹圧をかけていることが意識しやすい仰向きの姿勢で練習してから、実際に自転車に乗った時に腹圧をかけるように少し意識してみましょう。
☆詳しい情報は「ドローイン」の文字をタップ！！

夏の自由研究第二回目は、「痛みなく走るために出来ること」として、痛みが出やすい体の箇所とその原因について考えてきました。今回取り上げなかったことで悩みがあったり、今回取り上げたトラブルでも、バイクのポジションなどの他の原因も考えられるので、少しでも疑問に思ったことがあれば、ぜひ直接お声掛けください！

次回はライドの疲労を翌日まで引きずらないために、「疲労を残さないための工夫」をテーマにしたいと思います。次回もお楽しみに！！

SBC横浜あざみ野店
遠藤

SBC 横浜あざみ野店

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電話番号　045-532-8010
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定休日　火曜日 水曜日
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