ここ最近台頭し、今年のサイクルモードにも出展…
話題を呼んでいる中国のカーボンホイールメーカー”Nepest(ネペスト)”
あざみ野店で正式の取り扱い開始に伴い、ブランド内最軽量を誇る”MAUI”シリーズの35mmハイト のホイールをテストしてみたのでインプレッション!!
・・・まずは大まかなモデルスペックから
モデル名:MAUI(マウイ)
リム素材:カーボン(東レT800カーボン)
リムハイト:35mm
スポーク素材:カーボン
ハブ:Nepestオリジナルハブ(セラミックベアリング搭載)
リムプロファイル:内幅21mm、外幅29mm
対応タイヤ幅:25~34C対応
対応タイヤ形式:チューブレスレディ
フリーボディ:Shimano11/12s,SRAM XDR(注文時選択可能)
公称重量:1,235g(前後セット/リムテープ・バルブなどを除く:公称差+/-30g)
実測重量:F:547g/R:675 合計:1,222g(-13g)
価格:209,000円(税込)
1.外観
リム内幅21mm外幅29mmとしっかりと今のトレンドを踏襲しており、UDカーボン素地を存分に表現する”Paint Less(ペイントレス)”
また、リムに表記される”MAUI(マウイ)”と”Nepest”はレーザープリント加工で剥がれもせず、デカール1枚の重量さえ削減。
厳密にいえばリム表面にデカールを後貼りすると少なからず段差が生じエアロ性も若干変化する(体感では感じられないほどの微増にとどまるが…)がそれさえも抑えているのかも?
今の軽量ホイールのトレンド”カーボンスポーク”
また、”2:1スポークパターン”を採用してドライブ側を、ノンドライブ側の2倍のスポーク本数とすることで、ホイールのスポーク数を減らすことに寄与するとともに、軽量化にも寄与
アルミスポークなどにはない厚みと幅は軽量ホイールでも迫力を与え、自身が所有するFACTOR OSTRO V.A.M2.0のアロロードに合わせても、迫力負けしません。
加えて、補修のこともしっかり考えられていて予備スポークが前後輪2本づつ付属する安心感もありエンドユーザーのことをよく考えてくれています。
ハブは注文時に”Nepest”オリジナルかハブといえばの大手メーカー”DT SWISS”の240ハブかを選択可能で、ドライバー(フリーボディ)もShimano11s/12sとSRAM XDRも選択可能。
(Campagnoloフリーは別途注文が必要)
Nepestオリジナルハブでは”セラミックベアリング”仕様となっており回転にも一切の妥協がないスムーズさを実現。
2.製品誤差など
(上写真:フロントホイール実測重量)
(上写真:リアホイール実測重量)
今回のMAUI35では公称重量差-12gとカタログスペックよりも優秀と言え、傷や輸送時の損傷なども見受けられず奇麗な状態だった。
また、振れは皆無とも呼べるほど正確に見え、ホイール単体を回転させたときの振動(重点による縦ブレ)が全く伝わってこなかった…
今までアルミのホイールもカーボンチューブラーも軽量Discでも、どんなホイールでもあった、回転に伴い発生する遠心力、それによって起こる重点の縦ブレ、このMAUI35ではそれが一切感じられなかった。
リムのカーボン積層が均一かつ、しっかりとした製造管理が出来ていなければできない芸当に、インスト―ルして走り出すのが楽しみで仕方がなかった。
3.付属品など
輸送時の傷などを防止してくれていたのは付属してくるホイールバックのおかげかと思います。
タイヤをつけた状態でも収容可能な少し大きめの設計、2ジップの二部屋構成となっていて、ハブエンドが当たる部分は硬質素材のプロテクションが部屋内に縫い付けてあり、安心感がある。
加えて、空輸時に便利なネームタグポケット
(地味にあると嬉しい)
持ち手部分は長さ調整ができ、肩掛けハンドキャリーどちらでも対応可能
チューブレス対応のホイールのため、専用のチューブレスバルブ、11s以下のカセットでも使用可能にするスペーサー、予備スポーク4本、リムテープ(1ロール:ホイール2本分約5m)
日本円で209,000円(税込)と破格のカーボンホイールなのに、付属品もここまで多く同梱されるのは、正真正銘”破格”のカーボンホイールメーカーと言えるでしょう!!
4.性能評価
評価方法は5段階評価として以下の通り
(1:非常に良くない→2:良くない→3:普通→4:良い→5:非常に良い)
※評価基準はあくまで古川の個人的な物となります。
軽量性:5
回転性:5
登坂性:5
巡行性:4
ハンドリング:5
整備性・分解性:3
5.ライドフィーリング
ライドフィールをテストするにあたって使用した機材は以下の通り
・車体:FACTOR OTRO V.A.M2.0xR9270 Dura-ace Di2
・タイヤ:Panaracer AGILEST 700x25C
・チューブ:Vittoria COMPETITION LATEX 48mmバルブ
結論から行くと、”もうディープリムはいらないかもしれない…“と思ってしまうほど”総合的に速い“と感じるホイールでした。
もとより高速域での巡行や一定のペースを刻む走り方を好む古川は何かにつけてはディープリムを使ってきました。
現に今も58mmのZIPP FC404、80mmのZIPP FC808をメインに使用しています。
1,200g台の軽量ホイールなので、漕ぎ出しが軽い、登坂が楽になるのは容易に想像ができますが、”35mmのハイトなのに平坦の巡行が異様に楽に感じる不思議さ“。
軽量ホイールはリムが軽い為、回転体の外周部が軽くなり”惰性“が効きづらく、常に一定の入力(ペダリング)を行わないと進まない、速度が出ないと感じてしまうことが普通です。
ですが、この”MAUI35″は確かに入力はしていますが”しっかりと速度に乗っている感覚“を感じ、普段使用しているZIPP FC404の58mmディープと似た感覚を得られました。
ただ、45~50km/h手前までをキープしようとすると少し物足りなさというか、惰性感の無さが出てくるかなといったところ。
(そもそもそんなにその速度域保てんけどな(笑))
そして何よりも良かったのは足当たりです。
カーボンスポークを使用したカーボンホイールの宿命と呼べる過剛性感これはカーボンの高張力に起因するところが多く、ただただスポークをカーボンに置き換えれば軽くなるという単純なものではないのです。
Nepestのカーボンスポーク採用モデルである”MAUI”/”SPEED”/”AIM”は”2:1スポークパターン”を採用しており、ドライブサイドのスポーク本数をノンドライブサイドの2倍とする構造を採用しており、しっかりと剛性調整を行っています。
しかも、カーボン素材も他社と少しだけ違い”東レT800“カーボンを使用しています。
あえてT1100やT1000を使用していないのも、ホイール剛性の帳尻を合わせている証拠でしょう。
気になる足当たりですが、”しっかりと反発(反応性)を感じるが踏み込みに抗ってくる感覚は少ない“感じです。
信号ストップからの発進や、単に速度を乗せるなどの緩やかな加速などでは”踏み込んで踏み込んで”ようやく走れる感覚ではなく、体重を乗せるだけでしっかりと速度に変わっていくような、無駄な力を受け流してくれている感覚。
かといって、急加速やスプリント・急登坂での力をかけた踏み込みにはしっかりと反応して、ホイールがたわむことなく瞬間的に速度へと変換してくれる俊敏性もあり、”ホビーユースが使い切りやすい剛性感”のホイールといった感じでした。
最後に下りや高速回転時のホイールのブレについて
下りなどの高速でホイールが回転するシチュエーションが苦手なのも軽量ホイールの特徴ですが、それも全くなかったです。
むしろセミハイトであるための横風の安定性に加え、2.製品誤差でも触れましたが、ホイール単体の縦ブレがない為高速でホイールが回転しても振動が少なく安定して地面を這うような感覚で下れる感覚は”下りが楽しい“とも思えるほどでした!!
ここまでライドインプレッションを含めお伝えしてきたNepestのホイール、あざみ野店で取扱いを正式に開始いたします!!
本日よりご注文お受付可能でございます!!
気になる方は是非、ご相談ください!!
皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
SBC横浜あざみ野店
古川